誤った読み方や解釈を減らすため、様々な資料や漢和辞典を参考に論語を読んでいます。しかし間違えたところがあれば、遠慮なくご指摘下さい。
[本文]
《有子曰、其爲人也、孝弟而好犯上者鮮矣、不好犯上而好作乱者、未之有也、君子務本、本立而道生、孝弟也者、其爲仁之本與》
[書き下し文]
有子曰わく、其の人と為りや、孝弟にして上を犯すことを好む者は鮮(すく)なし。
上を犯すことを好まずしてして乱を作すことを好む者は、未だこれ有らざるなり。
君子は本を務む。本立ちて道生ず。
孝弟なる者は其れ仁の本たるか。
[口語訳]
孔子の門人である有子が言われた。
「その人柄が孝行悌順(孝は父母に仕えること、悌は兄や年長者に仕えること)でありながら、目上の人に逆らうことを好むような者はほとんどいない。
目上に逆らうことを好まないのに、乱れを起こすことを好むような者もめったにいない。
君子は根本のことに努力する。根本が定まってこそ、初めて道が生じる。孝と悌ということこそ、仁の本(もと)であろう」
[解釈]
親兄弟を大切にすることは、古き良き日本の姿なのでしょうか。
最も社会の核になる「家族」を大事にする心があれば、目上の人に逆らったり、争いを起こしたりすることは無いというでしょう。
一本の木も、根がしっかりしていなければ大木にはなれません。
大きな人間に成長するためには、根っこをしっかりと定めなければならないのですね。
忘れないようにしたい言葉です。