私は痛風です。高尿酸血症です。
現在服用中。
今日、病院の検査で「尿酸値が高い」と言われた方が来院されました。
私のブログを見て下さり、痛風に関する相談です。
「薬は嫌いだから飲みたくない。自分の周りには薬を飲まなくても発作が出てない人はたくさんいる。先生は一生薬を飲み続けるのですか?」
というのが主な内容です。
「発作は繰り返すほど痛みが強くなります。また尿酸値が高いままでいると腎臓が悪くなるので、医師の指示に従って必ず薬を飲んで下さい。」
と答えました。
しかし私が薬を飲むようになった本当のきっかけは、もう少し違うところにありました。
あれは4年前の出来事でした。
病院に勤務している時、突然痛風発作に襲われてしまった日のことです。
最悪の激痛だったのですが、急に途中で帰るわけにもいかず、痛みに耐えながら最後まで勤務して帰宅しました。
無理をしたせいか、右足の親指の付け根が異常に腫れています。
仰向けになって足を上げて寝ていると少し楽になるので横になり、保冷剤などで冷やすととても気持ちがよく、足にくっつけて寝ていました。
一時的な快感に浸ってしばらく経った頃、足元でゴソゴソと何かの気配を感じました。
ハイハイが上手になった0歳10ヶ月の娘です。ニコニコと、満面の笑みでこちらを見ていました。
激しい痛みと戦い、疲れ果てた後だったので、娘の笑顔にとても癒されます。
とその時、私の視界にありえない光景が飛び込んできました。
私の真っ赤に腫れ上がった右足の親指を、娘が両手で鷲づかみにしたのです。
そして次の瞬間
「カプッ・・・・」と口の中に入れてしまいました。
「うぎゃあーーー!!! いーーててててて!!!!!」
全身に電気ショックが走ったような、まさに拷問状態です。
それでも娘は手を離してくれません。
風が吹いても痛いと言われる痛風発作です。
その痛みは半端なものではありません。
めちゃくちゃ痛いのです。
しかし、もがけばもがくほどその姿が楽しかったようで「キャッ キャッ」と声を出して喜んでいます。
まさか、かわいい愛娘を蹴り上げるわけにもいかず、ひたすら耐え続ける私。
頭の先まで全身が痺れています。
「お父さんの足は臭くて汚いんだから、触っちゃダメだーー」などと説得を試みますが、娘に日本語は通じません。
手を放した隙に後ずさりしながら逃げると、遊んでくれていると思っているようで高速ハイハイで追いかけてきます。
この時私の頭の中には、映画「ジョーズ」のテーマソングが流れていました。
「何でもしてあげるから、それだけは勘弁してくれ~~~」
などと訳のわからないことを叫び、恐怖と戦っていたのを思い出します。
本当に怖い体験でした。
この日を境に、私は痛風の薬を毎日服用しています。
一日も欠かしたことはありません。