LU7.列缺(れっけつ)穴の位置
列缺(れっけつ)を取穴するには、先に太淵穴を探します。
手首を内側に軽く曲げたときにできる横シワを手関節前面横紋といい、その親指側の端に太淵というツボがあります。
尺沢と太淵を結んでみてください。
太淵穴から尺沢穴に向かい上1寸5分(自分の親指1本半)です。
前腕前橈側にあり、橈骨動脈が拍動する部分のやや橈側にあります。
LU7.列缺(れっけつ)穴の治療効果
列缺は手の太陰肺経の「絡穴」という要穴。
また「八脈交会穴」の一つであり、鍼灸治療に多用されます。
施術には最重要穴と言えますね。
列缺は肺経に属しているため呼吸器疾患に用いられ、気管支炎による喉の痛み、せきやたんの施術に使われます。
また、手首の痛みにも効果があります。
全身にあるツボの中でも「四総穴」の一つであり、頭痛や頸部痛、歯の痛みにも用いられます。
「四総穴(しそうけつ)」とは
「鍼灸聚英」(しんきゅうじえい)という、明代の書物に記載されています。
全身にあるたくさんのツボの中で特に効果のある選りすぐりの4つ、
足三里、委中、列欠、合谷 が四総穴です。
その治療法は、
足三里:お腹は「足三里」(肚腹は三里に留め、)
委 中:腰は「委中」(腰背は委中に求む。)
列 欠:頭や頚は「列欠」(頭頂列欠を尋ね、)
合 谷:顔や口の中は「合谷」(面口合谷に収む。)
と記されています。
流注 手の太陰肺経
中集(中院)に起こり、下って水分穴で大腸を絡い、還って胃口を循り、膈を上って肺に属する。
ついで気管、咽頭を循り、横に腋下に出て上腕内側を循り、少陰・心主の前を行き肘窩(尺沢穴)に下る。
前腕の前面橈側を循って橈骨動脈拍動部に入り、母指球より母指末端に終わる。
その支なるものは、手関節の上(列缺穴)より示指の末端に入りの手の陽明大腸経に連なる。